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“帰ってこい、人・水・生きもの” |
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@水質悪化〜茶色に染まった伊豆沼・内沼〜 | |
昔の沼の水は「沼の底まで見えた」と言われるぐらい澄んできれいでした。ジュンサイ・エビ・ウナギや小魚などもたくさん捕れ、沈水植物の群落が広がっていました。 |
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Aハスの増加による影響〜ハスに覆われた伊豆沼・内沼〜 | |
伊豆沼ではハス祭りが毎年開催されるほど美しい姿を見せてくれますが、沼の生態系にはいいことばかりではありません。右の写真は伊豆沼の航空写真ですが、水面の大半がハスで覆われてるのがよくわかります。 |
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B浅底化〜埋まりつつある伊豆沼・内沼〜 | |
「沼が埋まる」と言われてもピンと来ないかもしれませんが、一般的に天然の湖沼は、長い年月をかけて浅底化(せんていか)・陸地化するといわれています。過去1,100年における伊豆沼・内沼の土砂堆積速度は、微々たるもので、沼の寿命(土砂の堆積による陸地化するまでの期間)はまだ約1,600年あるとされていました。 |
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Cオオクチバスの増加による影響〜バスが猛威をふるった伊豆沼・内沼〜 | |
国内の生態系に悪影響を及ぼすとして社会問題にもなったことで有名なオオクチバスも、伊豆沼・内沼で猛威を振るっています。オオクチバスは北アメリカ原産で、肉食性の強い魚です。日本の各地の湖沼に人為的に放流され、もともと生息していた在来生物を捕食し生態系に悪影響を及ぼしています。 |
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D湖岸植生の変遷〜ヨシ・マコモが減っている伊豆沼・内沼〜 | |
伊豆沼・内沼の岸辺植生も人々の生活と密接に関連していました。1980年代まで伊豆沼・内沼の岸辺は稲作や屋根葺きカヤ場として利用され、草木の維持管理がされてきました。ヨシやマコモ等を刈り取って生業にすることで、栄養塩類が沼外に持ち出され、水質浄化に寄与していました。 |
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施策1 生物多様性の保全と再生 @埋土種子からの植生復元 Aハスの管理技術の開発 B沈水植物の育成・増殖 Cオオクチバスの防除活動 Dマコモ植栽 施策2 健全な水環境の回復 施策3 賢明な利用と環境学習の推進 E普及啓発活動、調査・研究活動 自然再生事業では、沈水植物の一種であるクロモに焦点を当てています。その理由は、かつて豊富に見られたクロモなどの沈水植物が沼の水質を良好に保っており、エビや小魚のすみかを提供していたからです。そこで、財団では以下のような施策を展開しています。 |
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@埋土種子からの植生復元 | |
実は伊豆沼・内沼の泥の中には、たくさんの水生植物の種が眠っています。水環境が悪い時など、水生植物の種は発芽せずに泥の中で眠り、適した環境になるまで耐えているのです。このように泥の中で眠っている種を埋土種子(まいどしゅし)といいます。水環境が悪化した伊豆沼・内沼では特に、埋土種子が環境の改善を待って眠っているのでしょう。このような種に、光や温度などの刺激を与えると休眠状態から目覚め、発芽することがあります。 伊豆沼・内沼で複数の地点から採取した泥を使って発芽試験をしたところ、驚いたことに20年前に姿を消してしまったジュンサイが確認されました(右上写真)。沼ではジュンサイの他にも数多くの水生植物がここ数十年の間に姿を消してしまっていますが、同じ方法で埋土種子から復活できるのではないかと私たちは期待しています。しかし、こうして貴重な植物を水槽でいくら復活させても、これらの植物を伊豆沼・内沼で復元させていくには悪化した水環境を改善しなければ不可能です。その作戦を次のAとBの方法で進めていきます。 |
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Aハスの管理技術の開発 | |
伊豆沼・内沼のハスは1980年、1998年の夏に起こった洪水によって水位が上昇し、壊滅的な被害を受けました。しかし、現在では夏の最盛期の頃にはハスが沼の75%を覆うほどに拡大しています。ハスは大きな葉を水面に広げるため、水中の光環境を悪化させます。そのため、アサザやクロモなどの他の水生植物が姿を消しています。 |
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B沈水植物(クロモ)の育成・増殖 | |
クロモをはじめとした沈水植物群落は、1980年の洪水以前には伊豆沼・内沼全域に分布していましたが、現在では伊豆沼の南東岸と北岸にわずかに残るのみとなりました。 |
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Cオオクチバスの防除活動 | |
伊豆沼・内沼ではゼニタナゴやタナゴ等の小型の魚、イシガイ等の二枚貝が数多く生息していました。 |
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Dマコモの植栽 | |
マコモという植物を知っていますか?野生のイネとも呼ばれる水生植物で、秋には茎が肥大化しマコモタケとよばれ食べることもできます。かつて伊豆沼・内沼の沿岸にはマコモ群落が広がっていましたが、1980年の洪水によりマコモ群落は大幅に減少してしまいました。 |
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E普及啓発活動、調査・研究活動 | |
伊豆沼・内沼を取り巻く環境が昔と比べて変わってしまったことはこれまで説明してきました。作戦Eの大きな目標は、ラムサール条約にも登録されている伊豆沼・内沼の現状や財団の取り組みについてより多くの人たちに関心をもっていただくことにあります。 |
伊豆沼・内沼自然体験講座 ![]() 伊豆沼・内沼クリーンキャンペーン ![]() 伊豆沼・内沼研究集会 |
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宮城県HPに自然再生事業についての詳細が公表されています。詳しくはこちら をご覧ください。 | |
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